開業準備

居酒屋を開業するまでの流れは? 必要な資格や手続きを解説!

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居酒屋の開業を目指すに当たって、何から始めるべきか迷う型も多いのではないでしょうか。開業には資金計画や物件選定、資格の取得、スタッフ採用など、さまざまな準備が必要となります。とはいえ、順序立てて進めれば、初めての人でも着実にお店をオープンさせることができます。

この記事では、居酒屋を開業するまでの具体的な流れと、必要な資格・手続きについて解説します。本記事を通して、居酒屋開業までのステップを明確にしていきましょう。

この記事でわかること

  1. 居酒屋を開業するためのステップと準備の流れ
  2. 資金調達や物件選びなど、失敗を防ぐためのポイント
  3. 開業に必要な資格や手続きの概要

 

居酒屋を開業するまでの流れ

居酒屋を開業するには、コンセプトづくりからスタッフ採用、各種手続きまで、やるべきことが多くあります。

一般的な流れは次の通りです。

  1. コンセプトを決める
  2. 資金調達を行い、物件を探す
  3. 内装・外装の工事を実施する
  4. スタッフの採用・教育を進める
  5. 各種手続きを完了し、営業を開始する

準備には半年〜1年ほどかかることが多く、特に資金や物件の確保には審査を伴う分、時間がかかるため早めに着手しておくことが。全ての工程を一気に進めようとせず、計画的に段階を踏んで進めましょう。

お店のコンセプトを決める

居酒屋開業の最初のステップは、店舗の方向性を定める「コンセプトづくり」です。コンセプトがあいまいだと、メニューや内装、価格帯などに一貫性がなくなり、顧客に印象を残せません。

まずは、以下の要素を整理しましょう。

  • ターゲット層:会社員、学生、ファミリー層、女性グループなど、誰に来てほしいかを明確にする。
  • 料理ジャンル:和食、創作料理、郷土料理、焼き鳥、海鮮など、特徴となるジャンルを選ぶ。
  • 価格帯:高級志向か日常使いかを決め、ターゲット層に合った価格設定にする。
  • 店舗の雰囲気:和風、モダン、カジュアル、個室中心など、店内の印象を統一する。

考える際は「5W2H(When・Where・Who・What・Why・How・How much)」を意識すると整理しやすくなります。

例えば、「誰に(Who)」「どの時間帯に(When)」「どんな目的で(How)」利用してもらうかを明確にすることで、店舗の立地や営業時間、メニュー構成まで方向性が定まります。

また、他店との差別化を図るには、SNSや口コミで発信できる「強み」を設計段階から意識することも効果的です。顧客目線で一貫性のあるコンセプトを固めることが、成功への第一歩となります。

資金調達をして物件を決める

コンセプトが固まったら、次はそれを実現するための「資金計画」と「物件選び」を行います。資金面と立地は、居酒屋経営の成否を大きく左右する要素です。

居酒屋の開業には、大きく分けて次の2種類の資金が必要です。

種類 内容 目安金額
開業資金 物件取得費、内外装工事費、設備導入費など 数百万円〜1,000万円前後
運転資金 開店後の家賃、人件費、材料費、光熱費など 3〜6カ月分を確保

 

自己資金で賄えない場合は、日本政策金融公庫や銀行、信用金庫などからの融資を検討しましょう。

また、国や自治体の助成金・補助金制度を活用できる場合もあります。融資を受けるには、収支計画を明確にした事業計画書の作成が必須です。

物件を選ぶ際は、コンセプトに合った立地・広さを重視します。特に以下の観点を確認しましょう。

  • 駅からのアクセス
  • 周辺の人通りと競合店の数
  • 賃料(売上の10%以内が目安)
  • 居抜き物件かスケルトン物件か

初期費用を抑えるなら、設備が整った居抜き物件を検討するのも有効です。ただし、造作譲渡費が発生する場合もあるため、契約前に条件を必ず確認しましょう。

内装・外装の工事を実施する

物件が決まったら、店舗のコンセプトに合わせた内装・外装工事を行います。デザインだけではなく、動線や衛生面にも配慮し、お客さまとスタッフの両方にとって快適な空間を作ることが重要です。

まずは、店舗全体のレイアウトを設計します。客席数や厨房スペースのバランス、スタッフが効率的に動ける導線を意識すると、開業後の業務がスムーズになります。また、厨房機器や換気設備は、店舗の規模に合ったものを選びましょう。

次に、内外装の詳細を詰めていきます。照明や家具、壁材の色調を統一することで、店舗の世界観を効果的に演出できます。特に看板や外装は、通行人の印象を左右する大切な要素です。

なお、飲食店を開業する際は、保健所への事前相談が必須です。営業許可を取得するためには、シンクの数や厨房区画、手洗い場の設置など、衛生面での基準を満たす必要があります。工事開始前に図面を持参して相談しておくことで、後からの手直しを防げます。

内装工事の期間は、一般的に2週間〜2カ月ほどかかります。工事費用は開業資金全体のかなりの割合を占めることが多く、コストを抑えたい場合は居抜き物件の活用が有効です。

スタッフの採用や教育をする

店舗づくりと並行して進めるべきなのが、スタッフの採用と教育です。採用計画を立てておかないと、開店してすぐに人手不足に陥るリスクがあります。

まず、店舗の規模と営業時間から必要人数を割り出しましょう。ホールスタッフ、調理スタッフ、洗い場など、それぞれの役割を明確にし、オープンの1カ月前には採用活動を始めるのが理想です。アルバイトのシフト管理や教育を担うリーダーを早めに決めておくと、運営が安定します。

教育では、接客マナー・調理知識・衛生管理を重点的に指導します。特に居酒屋では、未成年者へのアルコール提供禁止や過度な飲酒防止など、法令遵守の意識づけが欠かせません。

また、スタッフの定着を促すためには、働きやすい環境づくりが重要です。労働時間の適正化や休憩の確保、コミュニケーションの活性化を意識することで、離職を防ぎ、サービス品質の向上につながります。

さらに、教育の質を高めることで顧客満足度が上がり、リピーターの獲得にもつながります。経営者自身が模範となり、店舗の理念や接客方針を共有することが、安定した運営への近道です。

各種手続き・許可の取得を済ませる

店舗が完成し、スタッフの準備が整ったら、開業に必要な手続きを進めます。これを怠ると、営業許可が下りずオープンできないため注意が必要です。

主な手続きや取得しておくべき許可は次の通りです。

  • 食品衛生責任者
  • 防火管理者
  • 飲食店営業許可
  • 個人事業主・法人としての届出

これらの手続きを完了させれば、晴れて営業を開始できます。手続きの内容については、次項で詳しく解説します。

居酒屋の開業に当たり必要な資格や手続き

居酒屋を開業するためには、各種の資格取得と行政手続きが欠かせません。これらは開業準備の最終段階にあたる工程であり、店舗の営業許可や安全管理に直結します。

特に、保健所・消防署・税務署など複数の行政機関が関与するため、提出先や取得時期を正確に把握しておく必要があります。

もし手続きが遅れたり漏れたりすると、営業開始が延期されたり、最悪の場合は営業停止となることもあります。各資格や届出の取得スケジュールを早めに立て、開業計画に組み込むことが大切です。

食品衛生責任者

「食品衛生責任者」は、全ての飲食店に1名以上の設置が法律で義務付けられている資格です。居酒屋を開業する場合も例外ではなく、店舗ごとに必ず選任する必要があります。

主な役割は、食品の製造・調理・販売が衛生的に行われているかを管理することです。HACCP(ハサップ)の考え方に基づき、調理場の清掃や食材管理、スタッフの衛生教育などを自主的に実施します。

資格は、各都道府県の保健所などが実施する「食品衛生責任者養成講習会」を受講することで取得できます。講習は通常1日(約6時間)で、受講料は1万円前後が目安です。近年ではeラーニングによるオンライン受講も広がっています。

なお、調理師・栄養士・製菓衛生士などの資格をすでに持っている場合は、講習が免除され、申請のみで資格を取得できます。ただし、一人の責任者が複数店舗を兼任することはできません。

防火管理者

防火管理者は、店舗の安全を守るために必須の資格です。消防法により、従業員を含めた収容人数が30人以上となる飲食店では、防火管理者の選任が義務付けられています。居酒屋は多くの場合「特定用途防火対象物」に分類され、この対象となります。

防火管理者の主な役割は、火災を未然に防ぐことと、万が一の火災発生時に被害を最小限に抑えることです。そのために、避難経路の確保、消火設備の点検、従業員への避難訓練の実施などを計画的に行います。

資格には「甲種」と「乙種」があり、店舗の延べ面積により必要区分が異なります。

区分 対象 講習日数・時間
乙種防火管理者 延べ面積300㎡未満 約1日(5時間)
甲種防火管理者 延べ面積300㎡以上 約2日(10時間)

 

講習は消防署などが定期的に開催しており、オンライン受講が可能な地域もあります。資格取得後は、所轄の消防署へ「防火管理者選任届」を提出しましょう。複数店舗を運営する場合は、店舗ごとに選任手続きが必要です。

飲食店営業許可

居酒屋を含む全ての飲食店を営業するには、保健所からの「飲食店営業許可」が必要です。食品衛生法に基づく法定手続きであり、無許可営業は処罰の対象となります。

申請は、店舗の工事完了予定日の10日前までを目安に保健所で行います。申請前に、店舗の図面を持って事前相談を行うと良いでしょう。厨房や手洗い場の位置など、衛生基準に適合していない場合は再工事が必要になることもあります。

申請後は、保健所による施設検査が実施され、基準を満たしていれば営業許可証が交付されます。手続きの流れは次の通りです。

  1. 申請書と必要書類を提出
  2. 保健所による現地検査
  3. 許可証交付(約2週間前後)

主な必要書類は次の通りです。

  • 営業許可申請書
  • 店舗の図面(構造・設備を明記)
  • 食品衛生責任者の資格証
  • 水質検査成績書(井戸水などを使用する場合)

申請手数料は1〜3万円が一般的です。基準や手数料は都道府県ごとに異なるため、必ず管轄保健所に確認しましょう。

個人事業主・法人としての届出

居酒屋を開業する際は、経営形態によって税務や社会保険の届出内容が異なります。まず、個人事業として開業する場合は、開業日から1カ月以内に税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。同時に「所得税の青色申告承認申請書」を出すと、税制上の優遇措置を受けられます。

次に、都道府県税事務所へ「事業開始等申告書」を提出します。提出期限や必要書類は自治体により異なるため、事前確認が必要です。

スタッフを雇用する場合は、以下の各機関へ届出を行います。

  • 労災保険:労働基準監督署(雇用日翌日から10日以内)
  • 雇用保険:公共職業安定所(ハローワーク)
  • 社会保険:年金事務所(法人は強制加入、個人は任意)

法人として開業する場合は、上記に加えて法人登記や法人設立届出書の提出が必要です。電子申請(e-Tax)を活用すれば、手続きを効率的に進められます。

開業後のトラブルを防ぐためにも、雇用契約書や36協定の締結など、労務管理を徹底しましょう。正確な届出を行うことで、法的に安定した経営基盤を築けます。

居酒屋の開業でよくある失敗

居酒屋の開業では、理想の店舗づくりに力を入れるあまり、計画面での盲点が原因で失敗するケースが少なくありません。代表的な要因は、資金不足・リピーターの確保不足・人手不足の3点です。これらの失敗を防ぐための実践的な対策を具体的に見ていきましょう。

資金不足に陥ってしまう

資金不足は、居酒屋開業で最も多い失敗の一つです。特に、内外装工事や厨房機器、保証金など初期投資の過大化が経営を圧迫し、運転資金の確保が後回しになるケースが目立ちます。

一般的に、開業後3〜6カ月は売上が安定しにくいため、家賃・人件費・原価・光熱費・広告費などの運転資金を6カ月分程度確保しておくことが推奨されます。

また、事業計画書では損益分岐点分析や売上感度分析を行い、月次変動や天候要因による売上のブレを考慮した安全マージンを設定します。資金繰り表を作成し、万が一の資金ショートを想定したシナリオを用意しておくことも重要です。

コストを抑えるには、居抜き物件の活用や中古機器・リースの導入が有効です。段階的な設備投資に切り替えることで、キャッシュフローを安定させながら運営できます。融資を受ける場合は、返済シミュレーションを事前に行い、固定費と変動費のバランスを見直すことが成功への第一歩です。

リピートにつながらない

開業直後は「オープン特需」によって多くの来客が見込めますが、継続的な集客につながらないケースが多く見られます。リピート率の低下は、コンセプトのあいまいさやマーケティング施策の一貫性不足が原因です。

まず、店舗のコンセプトとターゲットを再確認し、価格帯・メニュー構成・接客体験が一貫しているかを見直しましょう。明確な立ち位置があれば、口コミやSNSでの自然な拡散が期待できます。

また、Webサイト・SNS・グルメ媒体・地域メディアを活用した多面的な集客施策を行いましょう。店舗独自のアプリ会員制度やポイントカード、誕生日特典などを設けると、常連客の獲得につながります。

十分なスタッフが集まらない

飲食業界では人手不足が深刻化しており、採用難が経営を直撃するケースが増えています。居酒屋も例外ではなく、採用計画・省人化設計・定着施策の3点で早期対策が必要です。

まず、募集から稼働まで1〜3カ月を要することを前提に、採用活動を前倒しで進めましょう。求人媒体の選定や面接スケジュールを計画的に組み、開店時に十分な人員を確保します。

また、シフト最適化と業務標準化も欠かせません。役割を明確にし、トレーニングマニュアルを整備することで、業務の属人化を防げます。スタッフ定着のためには、評価制度やコミュニケーション設計、働きやすい職場環境の整備が重要です。

なお、労働基準法や36協定、未成年者への酒類提供禁止など、労働・酒類関連法令の遵守を徹底しましょう。これらを適切に実践すれば、少人数でも効率的に運営できる安定した店舗体制が築けます。

まとめ

居酒屋の開業には、コンセプト設計から資金調達、物件選定、内装工事、スタッフ採用、各種許可取得まで、段階的な準備が欠かせません。どの工程も重要ですが、特に資金計画と物件選びは成功を左右する要のステップです。

初期費用を抑えたい場合には、居抜き物件の活用が効果的です。前の店舗の内装や設備を引き継げるため、工事期間を短縮できるほか、厨房機器などの再利用によってコストを大幅に削減できます。新規で一から内装を整えるよりもスピーディーに開業でき、資金の一部を運転資金や広告費に回すことも可能です。

ただし、居抜き物件には設備の老朽化や譲渡費の確認といった注意点もあります。条件交渉や法的手続きをスムーズに進めるには、専門知識を持つマッチングサービスの活用が有効です。

その代表的なサービスが「MiseHaji(ミセハジ)」です。全国の居抜き物件情報を網羅し、造作譲渡内容の確認や契約サポートまで一貫して行えるため、初めての開業でも安心して物件を選べます。

開業には綿密な準備が必要ですが、工夫と情報収集次第で夢を実現することは十分可能です。まずは「MiseHaji」で理想の居抜き物件をチェックし、あなたの居酒屋開業への第一歩を踏み出してみてください。